the PIXEL MAGAZINE

EXHIBITION ARTIST 2025.12.05

2025年の集大成!ヘルミッペの記念すべき10回目の個展「ポイントレス」が開催中

ピクセルアーティスト・ヘルミッペ氏の個展「ポイントレス」が、東京の亀戸アートセンターで、11月28日から12月10日までの期間限定で開催されている。(文=坂本遼佑|Ryosuke Sakamoto)

なにものにも縛られない自由な作品表現

新政酒造の日本酒「No.6 New Year-type」のボトルデザインや、アサヒビールの「スーパードライ New Year Pixel Art Edition」のキービジュアル、国際的なイベント「東京マラソン2025」でのアシックスの商品イラストなど。

2024年に開催されたパリオリンピックでの日本代表選手のユニフォームデザインに続いて、2025年も日本を代表する企業との数々のコラボ企画を実現させてきたピクセルアーティストのヘルミッペ氏。

そんなヘルミッペ氏の2025年の集大成といえる個展「ポイントレス」が、東京・亀戸の亀戸アートセンターで開催されている。

企画名である「ポイントレス(POINTLESS)」は、直訳すれば「無意味な」「目的がない」を意味し、作品に「意味づけ」を求めすぎる態度へのささやかな抵抗を表しているという。

会場には、ヘルミッペ氏が生まれ育った多摩ニュータウンや、現在生活している土地、展覧会場の亀戸アートセンターなど、氏が実際に関わってきた場所をモチーフにした、全16点で構成される連作シリーズを展示。

また、連作シリーズをもとに制作された16枚のカードも、カードゲーム作家のポイエータイ・いえきよとのコラボレーション作品。カルタのように風景と文字が組み合わさった構成で、独自のルールを持つゲーム作品として制作された。

さらに、ヘルミッペ氏と関わりの深い寺院「簗田寺」に併設されている調香所「まとい」によるオリジナルのお香を使用した「薫習」の体験も行われる予定。

来場者が持参した布や衣服に香りを染み込ませて持ち帰させる試みは、「良い行いを日々積み重ね、香りのように身につける」という、仏教の教えから新たに着想を得たものなのだとか。

他にも、来場者が持参したTシャツや布バッグなどの布もの(綿・ポリエステル100%/綿の混紡)に、その場でヘルミッペ氏がデザインしたイラストをプリントする個展限定のイベントも開催される。

日常生活の断片やストリートアートの要素を織り交ぜたヘリミッペ氏ならではの個展は、2025年を締めくくるにふさわしい見応えのあるピクセルアートのイベントだ。

開催概要

ヘルミッペ 個展「ポイントレス」
開催 2025年11月28日(金)〜12月10日(水)
時間 平日 16:00〜22:00、土日13:00〜19:00
場所 亀戸アートセンター
住所 東京都江東区亀戸9-17-8 KKビル101
定休 会期中無休
料金 入場無料
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